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Tobalog_Paperについて

みんなはどうかわからないけれど、僕が本当に好きなモノ——。この本を制作するにあたって、まず最初に考えたコンセプトだ。長くモノについて発信していると「これはみんなにオススメできそう」や「自分は好きだけど一般ウケはしなさそうだ」がわかってきてしまう。
とくにブログやYouTubeの場合は人気のコンテンツとそうでないものが明確に視聴回数やクリック率といった明確な数値に表れてしまい、(そんなつもりはなくても)バイアスやアルゴリズムへの影響を考慮して“自分が本当に好きなモノ”について語るのが難しく感じるときがある。2025年はせっかく「トバログ」を生み出して10周年の節目のタイミング。僕の人生を形作ってくれた愛用品を、自分の好きな雰囲気のまま、本当に届いてほしい人にだけ届くコンテンツを作りたい。だから本という形で世に放つことにした。
本はプラットフォームやアルゴリズムの介入がなく、長くアーカイブしておける媒体だ。しかも手に取れる形でモノとして残るところも良い。出版社は通さずに完全に自分の資本なので、デザインも紙の質感も全部自由。どうせ作るならば「モノとして本当にほしい一冊」を作りたいと思い、最終的にはこんな装丁に仕上がっている。
デザインはどことなく欧州の出版物にありそうなミニマルさがありつつも、紹介しているモノはちょっと変なガジェットなどの愛用品ばかり。このちぐはぐさがトバログとして長くやってきたことで、道具であるガジェットをアートのように扱ってみたかった(もちろん純粋におしゃれだ!と思う造形のモノもたくさん掲載しているけれど)。そんな理由で作るから、掲載しているモノが全部おすすめというわけではないし、かなり前に廃版となりもう手に入らないモノも遠慮なく載せている。
YouTubeやブログならば「全然参考にならない」と怒られるような内容になっているかもしれないけれど、10周年で刊行する自己満足本なのだから許してほしい。みんなはどうかわからないけれど、僕が本当に好きなモノ。そんな愛すべきモノたちについて、あれこれ語っていこうと思う。